• HOME
  • 社会的養護下の子どもの現状

社会的養護下の
子どもの現状

社会的養護の子どもたちの現状

児童養護施設に入所している子どもの約6割が虐待を受けた経験がある。(厚生労働省HP「社会的養育の推進に向けて 平成29年12月」より)
65.6% 17,716人(令和2年1月31日厚生労働省発表)
【内訳】 ネグレクト 63.3%  身体的虐待 41.1%  心理的虐待 26.8%  性的虐待 4.5%

児童養護施設に入所している子どもの約3割(36.7%)が障害を持っている。(厚生労働省HP「社会的養育の推進に向けて 平成29年12月」より)
通常学級での発現率は6.5%といわれる。

児童養護施設に入所している子どもの84%は、入所時に親がいたにもかかわらず入所となった。 (「平成25年2月1日児童養護施設入所児童等調査結果」)

児童養護施設に入所している子どもの55%は退所まで施設で暮らす。 (「平成25年2月1日児童養護施設入所児童等調査結果」)

退所後の生活保護受給率が高い、退所後3年で措置解除された者の約3割が連絡先不明となるなど、自立が困難な生活に陥りやすい。
(宮城県社会的養護自立支援事業説明資料より)

児童養護施設等に入所中の子どもがかかえる問題

進学はあきらめるという子がいる実親は学費を出してくれない。奨学金をもらえるほどの成績に達していない。
奨学金は貸付のことも。学校をやめると返還しなくてはならない(施設職員や里親の迷い)。

施設では規則正しい生活をしているが、ひとり暮らしになると自律できない

ひとりでの金銭管理が難しい

コツコツ働くより手軽にお金が手に入る仕事に魅力を感じてしまう

自立のためのお金をためなくてはいけない

自立のための貸付金(施設職員や里親の迷い)部屋を借りるのにお金が必要。最初の給料をもらうまでの生活資金が不足。一定期間の就労があれば返還は不要だが…。

児童養護施設等に入所中の子どもがかかえる問題

保証人の問題実親が保証人を拒む。部屋を借りられない。住所が定まらないと就職できない。就職の際も保証人を求められる。

親との関係(親権)18才までにためたお金を親に取られる。 働き始めると親が来て金をせびる。自立できないと実親のところへ戻されてしまう。

学歴・学力高校中退の場合、中卒の学歴では就職が難しい。虐待等で小中学校へ通えず基礎学力がない。

仕事と住居寮付きの仕事、作業所とグループホームなど、住居と仕事がセットになっている場合、就職のときは良いが、離職すると住居も失ってしまう。

友人関係同級生が大学生だったり、家族と同居で就労しているなど、友人とのつきあいでお金がかかる

困った時に相談する先実家は頼れない。施設の先生にはいいことしか報告できない。里親との関係もさまざま。家の環境と実親の家の環境が違い過ぎるので戸惑うことも。
ある里子の言葉「親として一生付き合えないなら里『親』なんて言うな!」

社会的養護というにはほど遠い現実。
生まれた家庭の状況で子どもたちの人生が違っていいのでしょうか?
「この家に生まれた不幸」で済ましてよいのでしょうか?

誰かに巡り合うことで人生が変わるとしたら?

社会的養護の元にある子どもたちは「かわいそう」なのではありません。
子どもたちの中にある力を生かせるような支援や、
子どもたちが自分の力を発揮できる社会の実現が必要です。

まずはこの子たちに関心を持ってください。
現実を知ってください。
大人としてできることをご一緒に考えてください。